■ 相続財産の調査と注意点

まず,遺産分割の前提として,故人の財産として何があるのか把握していなければなりません。相続人の方がそれまで知らなかった財産が出てくることも結構ありますので,まずは相続財産の調査をしなければなりません。不動産の権利証や金融機関の通帳などを確認し,詳細な相続財産の目録を作ります。

共同相続人がいる場合は,目録の内容をすべての共同相続人にお知らせし,相続財産に関する情報を共有できるようにします。


ここで,この相続財産の調査に関して相続人の方からよく質問を受ける事項がありますので,ご説明しておきます。それは,相続財産を管理している相続人が相続財産を隠していても分からないのではないか,ということです。たしかに亡くなられた時点の故人の手持現金などについては,他の相続人の方が把握するのは難しいかもしれません。しかし,預貯金などは,役所に死亡届を提出後すぐに口座が凍結されますので,相続手続きを踏まなければ名義変更も払戻しもできなくなります。また,不動産の名義変更も同じことで,管理者が相続財産を隠しておいてもそう簡単には自分の物にはできません。

この点,一つ注意しておかなければならないのは,親族であっても実印を決して預けたりしてはいけない,ということです。氏名がパソコンで入力されていても,実印が押され,必要書類と印鑑証明が添付されていれば,名義の変更や払戻しがなされる可能性は十分にありますので,くれぐれもご注意ください。まずは,実印の保管には注意すること内容の分からない書類には押印しないことが大事です。心配な時は,私共にご連絡いただければ,書類の内容を確認してご説明いたしますので,お気軽にご相談ください。